足コンと現場仮設支援課の
活動でSUGIKOファンを
もっとつくりたい
技術営業部
足場安全コンサルティング課 田中 陸登 Rikuto Tanaka 足場安全コンサルティング課 課長 髙橋 理恵子 Rieko Takahashi 足場安全コンサルティング課 一瀨 楓素美 Kasumi Ichinose 現場仮設支援課 課長 片野坂 孝成 Takashige Kasanosaka
技術営業部のメンバーに
足場安全コンサルティング事業の立ち上げから
技術営業部の発展について話し合ってもらいました


足場安全コンサルティング事業とは?
またなぜ始まったのですか?
田中 SUGIKOは、建設業における足場という建設機材をレンタルしていますが、その現場では労働災害が多く、それを少しでも減らし足場を安全に使ってもらいたい、という思いから始まったプロジェクトです。主に安全講話や、点検、危険体感訓練などを行います。最近では、VRやMRを使って、足場安全の感受性を高めてもらう活動もしている部署です。
片野坂 以前、建設現場にて足場の使用方法が原因で事故が起こってしまったことがあり、労働災害を少しでも防止したいという、杉山社長の思いから始まりました。2007年から活動を始めていますが、その時代はまだ、点検というのがお客様にとても抵抗感を持たれた時代で「レンタル屋が点検なんてできない。邪魔だから帰れ。」と言われたこともありましたが、40年ぶりの法令改正があり、そこから次第に変わってきました。 法令改正から約3年くらいまでは「お前ら細かいから、うるさい」「来る前に直しておくから。」と言われたことがありました。でもその時「自分達で悪いところがわかって、自分で直すんだな」と感じましたね。今では、逆に見に来てくれと言われるようにまでなりました。

今まで安全のためにどんな努力してきましたか?
髙橋 まずは、営業に対してアプローチしました。そもそも社内で安全に対する意識が低かったので、他社との差別化を行うには安全に力を入れていくべきだと発信したんです。
片野坂 そのために、2012年に足場安全コンサルティング部の活動を「足コン通信」として社員に向けて配信し始めました。その当初は、まだ社内での認識が薄かったと思います。「足コンが動くと費用がかかるから、あまり呼びたくない」と言われていたので、それを超える活動をしていかなければならないと思っていました。 それと並行して、お客様の要望をどんどん具現化して行きました。私たちが安全教育で使用するツールも「写真、映像、CG、VR、MR」と少しずつ進歩していきました。人が落ちたらどうなるかを150万円もするダミー人形で表現したりもしました。実はそのダミー人形が真っ二つに切れた事件が起きまして、人が落ちるとこうなるんだなと今でも忘れられません。でも完全にもとは取るくらい落としましたね。(笑)
髙橋 安全に興味を持ってる人もいるんですが、会社に言われてるからという人もたくさんいましたね。ただ実際学んだことが、少しでも頭の中に残っていればいいなと思っていました。また、講習が終わった後に、作業員の方々が会話してるのを見ると少しは意識の向上になってるのかなと思います。

現場で必要とされてきたと感じますか?
田中 「社内でも安全って大事だよね。」っていう雰囲気が出てきて、「安全」っていう切り口で現場に入っていけることが出てきましたね。こういう活動をしている会社はあまりないので、ありがたいと思ってもらえる存在になってきたと思います。
髙橋 最近では、「良かったよ」と言ってくれたり、講習を待ってくれてる人もいます。徐々にですが、お客様にも「安全」というキーワードが浸透してきたと思います。
一瀨 お客さんによって反応が違いますが、いろいろ感じてくれていると思います。講習が終わった瞬間に拍手が上がったこともあって嬉しかったです。

VRとMRの開発と活動についてお伺いしたいのですが。
髙橋 SUGIKOでは、VRに関しては、2017年に制作を始めて、翌年から稼働し、MRは2020年制作し、翌年から稼働し始めました。しかし開発当初、デジタルの知識が全くなかったので、何ができて何ができないかがわかりませんでしたね。
髙橋 一般的にVR(仮想現実)は、視界を覆う没入型のゴーグルを用い、完全にデジタル映像の世界に入り込むもので、MR:Mixed Reality(複合現実)は、現実世界の形状(現場の形や足場の位置)などをデバイスが把握し、それらにデジタル映像をぴったりと重ね合わせることができるものですが、VRでは、実際に足場を作ってその上を歩いてもらい、災害を体験してもらいます。かなり臨場感があるので、「本当に怖かった」と言ってくれる方もいて、実施してよかったと思っています。 MRでは現実とデジタルが融合しているので、ゴーグルをつけてもらって、現実世界にCGが投影していきます。利用者の動きにシンクロさせることができるため、足場の点検訓練に使っていただいています。 またMRはゴーグルをかけて頂ければ、手軽に会議室で疑似体験が可能で、準備時間かからずにできるからとても手軽にご利用頂いております。

髙橋 今、建設現場はデジタル技術が取り入れられてきているので、私達は、3〜5年後のデジタル技術の足がかりとも考えていて、デジタル化と一緒に歩んで行きたいと思っています。 現実的にはリアルの教育が一番良いと思っているんですが、墜落体験などのできないものも当然あるので、手軽で効果的に体験できるデジタル技術は欠かせません。SUGIKOの強みは、今までのリアルのノウハウを、デジタルにも活かせるところだと思っています。
田中 まだ他社は、ここまで大掛かりのことはやってないと思いますし、専門部署を持ってるのは、弊社だけだと思います。
一瀨 私は、最近VRを担当していまして、組み立ての指導も勉強しています。人に伝える楽しさも感じているし、何よりも安全のためにやっていることに魅力を感じます。リアルとバーチャルは、どちらの良さもありますが、コンサルティングなので、いろんなことを組み合わせて提案して行きながら、安全について学んでいただきたいと思います。
田中 社内的には少しずつ評価を頂いていますが、まだ「お金かかるからできない」という営業もいます。しかし、徐々に実績が積み上がってきてるので、営業ツールの一つとして、「安全」というキーワードから入ってみたら?とも言えるようになってきました。

現場仮設支援課の業務と足コンとの関係についてお話伺わせてください
片野坂 現場仮設支援課は、2019年に発足されました。現在4年目です。その目的は「工事現場の監督者の仮設に関わる業務負担を減らす」ことにあります。 具体的には、現場監督者と足場について相談し、弊社への発注を代行します。発注をコントロールをさせてもらうことで、お客様のコストを減らしています。一見、企業活動と相反する活動のように見えますが、「必要な足場を正確に早く把握することで、工期を促進でき、時間的な余裕を生むことで、労働災害の防止に繋がっていくと思っています。」 例えば、現場で材料足りないと、今あるものでなんとかしようと不安全なことをしてしまう可能性がでてきますが、正しいものを正しく組んでもらえれば、安全が確保できます。そういう意味において、とても重要な仕事だと思っています。
髙橋 足コンが「現場の足場に関わる安全のお手伝い」だとすると、仮設支援は「管理監督のお手伝い(人的支援)」ということになりますね。
片野坂 弊社の理念に「上質即利(理念についてはこちら)」というものがありますが、まさにその理念に沿った活動です。

髙橋 一時的にはレンタル量は制限されますが、最終的にはSUGIKOのファンをつくる行動だと思っていますね。
片野坂 私は、2007年に足場安全コンサルティング課に配属され、去年から現場仮設支援課に配属されました。入社から足コンで学んだ「機材の正しい使用・設置方法、足場の法令」が現在にも生かされています。現場仮設支援課として入る現場の足場点検は足コンにお願いしておりますので、そういう繋がりがこれから増えていくと思います。

最後に今後の展望をお願いします
田中 少しずつ「安全」というキーワードが普及してきましたが、それを継続し、さらにデジタルを利用した新たな安全サービスを提供、開発していきたいと思っています。
髙橋 私は、SUGIKOの強みである足場のノウハウをどのようにデジタルと癒合させるか、発展させていくかをさらに深めて、安全の普及をしていきたいです。
一瀨 私は、純粋に足場の安全を通してSUGIKOのファンを増やしたいと思っています。
片野坂 現在はゼネコン、首都圏に特化して活動しております。まずはそこでお客様の期待にお応えする活動を実施し、お客様に喜んでいただけるよう取り組み、現場職員の支援ができればと思っております。また現場の中には、外から見えない細かい足場があるんですが、できればデジタル技術を使って着工と同時にすべての足場の仮設の支援が可能になるようにしたいです。道はまだ遠いですが、その可能性はすでに感じ始めています。
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